老人ばかりのスナック
日本の公園では、1日中、そして夜中までいるのはカップルか浮浪者で、老人が1日じっとしていられるような雰囲気とは違います。
あるいは、最近はやりのスナックも、ヨーロッパではむしろ老人の行くところで、若い人の行くところではないようです。
10数年前、私がウィーンにいた頃、下宿の近くのスナックに行ってみると老人ばかりでした。
特別な飲み屋に来たのかと思って、2、3軒店を変えてみましたが、どこも同じでした。
そこで相客の老人に、「若い人は来ないのか」と聞いてみました。
私の質問を受けた老人は、けげんな顔をして私を見て、逆に質問したのです。
「なんで若い人が飲めるのか」と。
そして次のように話してくれたのです。
「若い人は飲んでもよいが、明日は働かねばならないから、すぐ帰らなければならない。
わしは2年前に定年になったから、一晩中飲んでいてもいいじゃないか」と。
・・・そういわれてみればその通りです。
ヨーロッパでスナックが、住宅街のなかにポツンポツンとあるのはそのためなのです。
近所の老人が、一晩中飲んだり食ったりだべったりしています。